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2006ワールド・ソーラー・ラリーin台湾 ラリーレース 2006/09/18 22:00

9月18日午前9:00、ソーラーラリーin台湾に参加しているすべてのソーラーカーが、国立高雄応用科技大学の正門にある特設ゲートから1分30秒間隔でスタートしていった。この日の朝の天候は晴れ。ただし、午後からの降水確率は30%となっていた。

この日は、高雄市から春鎮(ケンチン)までの移動区間を104.5kmを3時間以内で走行し、3つのタイムステージでタイムアタックを行ったあと、大鵬港までの85.5kmを2時間20分以内で移動するという内容となっている。移動区間の目標タイムは約35km/h程度で移動したときの時間である。ただし、渋滞や信号待ちなどがあっても、この時間は変わらないので、高雄市内のように渋滞や信号待ちが多い区間がある場合には、巡航速度をアップさせないとタイムオーバーになってしまう。

台湾の交通状況は、日本人から見るとかなりハードで、バイクが車の間をすり抜けたり、タクシーが強引な進路変更を行うことなどは日常茶飯事となっている。バイクの逆送もあり。しかも、海外で自動車を運転するときには必需品の国際免許も、ジュネーブ条約に加入していない台湾では、使えなくはないけど、正規には認められていないので当てにならない。ということで、サポートカーを運転するのも本来であればまずいらしい。(大嶋君の情報によると台湾と日本はお互いに観光客が多いことから、両政府の合意により今後1年以内に、お互いの国の免許証で運転ができるようになるらしい?)

移動区間を走っていると、前にドイツのKAMMやアメリカのプリンシピア大、南台科技大学などのチームがいる。昨日のサーキットレースの順に出発しているのに?? どうやら、ショートカットして前に出てきたらしい。これってありなの???

 

さて、たった?104.5kmの移動区間であったが、どうもすべての車は走破できなかったと思われる。タイムステージに挑戦できたのは、高雄応用科技大学のApollo V、芦屋大学Sky Ace TIGA、東海大学Falconなど8チームで、前日のサーキットレースの下位グループは移動できなかったようである。

初日となる18日のタイムステージは3つあり、TS1は7km、TS2は6.1km、TS3は3.75kmとなっていて、アテネ大会よりも長めでかつ多いのが特徴となっている。この中で、とくに厳しそうなのが短いが標高差で150mを登るTS3。上り坂というだけでなく、かなり狭く、すぐに次のカーブが来る難所となっている。

 

ドライバー込みの総車体重量が300kgとした場合、荷重mgは約3000Nとなり、高さh=150mとすると位置エネルギーは450000J=125Whとなる。たとえば5分で駆け上ったとすれば、450000J/300s=1500Wは常に登坂抵抗成分に消えることになる。これに、3.75km*60min*5min=45km/hのときの平地を走行した際の走行抵抗電力(転がり抵抗成分+空気抵抗成分)を加えれば、最低でも2kW以上はコンスタントに必要となる。しかも、PWMを効かして大電流で坂を上り、さらにコーナーでの加減速が加わると、最低この2倍の4kW以上は投入側に必要になると考えられる。このくらいのバッテリ放電レートは1.2〜1.5C程度であり、またモータコントローラ的にも問題が無い電流範囲なので、登り切れるだろうと判断した。ただし、400kgとヘビー級のテヘラン大学のPersian Gazelleは、この段階でアウトということが直感的にわかる。(間違ってないといいんだけど・・・。)

3つのタイムステージを終えて、ソーラーカーは大鵬港へ向けて85.5kmを移動する。天気はどんどん悪くなり小雨も降ってきた。この日は二度と晴れることは無く、2日目はバッテリのお腹が空いた状態でレースに臨むことになりそうである。なお、1日目の結果は、1位:高雄応用科技大学Apollo V、2位:芦屋大学Sky Ace TIGA、3位:南台科技大学Phoenix、4位:東海大学Falcon、5位:高雄応用科技大学Apollo Plus。詳細は大会WEBサイトを参照して下さい。

 

本日のおまけ
ソーラーカーラリーでよく見かけるのがこの池上飯包。日本語で言えば池上弁当店となる。火車というのは駅の隣という意味?と現地の人から自信無さそうに説明してもらいました。池上さんも忙しくて火の車状態?(k)

 

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