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鈴鹿2006 車検レポート 2006/08/04 18:00

Dream Cupソーラーカーレース鈴鹿2006が、いよいよ開幕しました。今年は、いったいどんな展開になるのでしょうか?  本日行われた公式車検の会場より、まずは注目の海外勢から紹介しましょう。

注目の海外勢
下写真左は台湾から来た国立高雄応用科学大学のApollo V。昨年のソーラーカーApollp IVの経験を生かして新型車となりました。なんと言っても、最大の特徴は定格発電量1800W(Ay先生の話では実力は1750Wくらいとのこと)のEmCore社製トリプルジャンクション太陽電池のモジュールです。芦屋大学のSky Ace TIGAと同等レベルのスペックを持っているのではないかと考えられます。今回は新型車では、さらなる軽量化が進めれ、薄いボディ形状に変更されたことで空力性能もアップしていると予想されます。

モータはNGMのSC-M150に代わりミツバのDDモータに変更されています。もともと、コーナリング性能も高かったチームだけに、本戦での活躍が期待されます。なお、本戦ではドライバー交代と全輪のタイヤ交換を合わせて1分以内に終える計画であり、練習では47秒というタイムもたたき出していました。ということは、Sky Ace TIGAに本気で真っ向から勝負してくるようです。

 

次は、トルコから初参戦の中東工科大学(METU Dream Solar Car Team)のEkinoks。このチームは、ドリームクラスとチャレンジクラスに2台のソーラーカーをエントリーしてきたが、実際にはチャレンジクラスにエントリーしていたDevinimにリチウムイオンポリマー電池を搭載して、ドリームクラスのEkinoksと名乗っているようです。元々のEkinoksはフロント1輪リア2輪というAurora 101と同様なホイールレイアウトであり、コーナリングに性能に不安がある?ことと、Devinimが搭載しているGochermann社製の単結晶シリコン太陽電池モジュールの総出力が、チャレンジクラスの出力制限を超える850Wであったことが、このような選択の理由になったと予想されます。

写真右は太陽電池アレイなのですが、「あれってアモルファス太陽電池なんですか?」と学生から質問を受けるほど、くねくね曲がっていました。大リーグボール3号を投げていた星飛馬の腕のような感がありました。(古い・・・。)

 

池上さん的な視点?で、この車を見てみると、リアサスはこんな感じで、スイングアームなんですが、付け根のモーメントが不足し、すごい構造になっています。たぶん、予選の走行でムニィっといってしまいそうです。フロントサスの付け根もCFRPサンドイッチ板に単なるボルト締めを行っているようであり、ここも大変気になります。キムヒデ的には、残念ながら明日の予選のタイムアタック中に、リアから逝くだろうと予想してしまいます。

モータはPML製のDDモータを採用。詳細は不明です。

 

熾烈な発電競争となったドリームクラス
さて、ここからは優勝を狙う面々を追いましょう。まずは芦屋大学のSky Ace TIGA。秋田の大会ではTIGAに体を張って勝負を挑んでしまった中川先生が心配でしたが、元気にレースに復帰していました。車体には大きな変更はなく、トリプルジャンクション太陽電池を搭載し、大会で一番の発電量を実現しています。ただし、ミツバ製DDモータには、なにやら仕掛けがあるようです。この辺については、詳しい情報を仕入れて近いうちにご紹介しましょう。

虎視眈々と勝利を狙っているのは、再輝のENAX。今年は、SunPower社製の太陽電池を、積水樹脂がモジューリングしたと思われるものを搭載。へたっていた太陽電池から新品に変更したこともあり、2倍ほどの出力アップ!!になったとのこと。だいたい1400〜1500W程度の発電が得られるのではないかと思われます。なお、呉港高等学校の夢創心も積水樹脂のSunPowerモジュールを搭載しており、大幅な発電性能の向上が見込まれています。

 

もちろん、大阪産業大学のOSU model S'をはじめとして、パンダサンのトライアシックダンディーも優勝争いに参加してくるはずです。

戦国時代に突入したチャレンジクラス、エンジョイクラス
次は、昨年エンジョイクラスで優勝して、いよいよチャレンジクラスにステップアップしてきた、紀北工業高校の紀北SOLAR。太陽電池を前後に増設して680W程度に発電量を増加させたとのことでした。しかし、堺市立工業高校のSCIENCE 706や、柏会の武蔵など800Wをフルに発電できるチームに対しては、苦しい戦いになると予想されます。注目された、東海大学チャレンジセンターのTokai S8は、秋田大会へ向う途中にトラック荷台から出火して全焼し、リタイヤとなってしまいました。

 

エンジョイクラスでは、昨年2位だった宇都宮工業高校UK-hope1 2006はミツバDDモータを2機搭載するのに対して、Sky Ace TIGAと同様のミツバ新型DDモータを搭載する長野工科短期大学のFizzer18や、OLYMPUS RSのORS-7などが優勝争いに参戦してくるものと予想されます。(k)

 

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