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BackNumber〜2007夏2  

WEMGP第5戦 山梨 東海大ファラデーマジック2優勝 2007/09/02 22:00


9月2日、時折雲が空を覆う、エコラン大会には暑すぎない天候の中で、World Econo Move in JAAの本戦が10:00にスタートした。

フロントローからはfirst step AISIN AWのつばさ54号、Team BIZONのGILLES 07がスタートするが、うにゃにゃん亀吉のエコノ亀吉3.7号がダッシュして前にでる。

前日にパンクなどのトラブルで最後尾の方からのスタートとなった、スーパーエナジーのGRIFFON、東海大学チャレンジセンターのファラデーマジック2、PROJECT MONO◇TTDCのMONO-Xは、団子状態の車列を縫うようにして、トップ集団を追いかける。

1周目トップで戻ってきたのは、なんとGRIFFON。そのまま2番手以下を引き離しにかかる。エコノ亀吉3.7号、飯田工業高校のS.P. Evolution ver.IIKO、つばさ54号、Team ENDLESSのSuper CALPUS、豊橋創造大学T-WorksのBLuckyなどが続く。

 

その後、つばさ54号が2番手にあがり、その後をBLuckyが追走する。そんな中で、上位進出に手間取っていたファラデーマジック2は、着実に順位を上げていく。そして50分が経過し、ファラデーマジック2はBluckyを交わして3番手に浮上する。

一方、GRIFFONと同様な2分50秒台のラップタイムで走行していたつばさ54号は、2分40秒台のラップタイムに速度を上げ、スタートして約58分、19周目に入ったところでトップに躍り出る。

その後、ファラデーマジック2もつばさ54号と同じ2分40秒台のラップタイムにスピードアップ。1時間28分が経過し、29周目に入ったところで、GRIFFONを交わして2番目に上がる。

35周回を終えたGRIFFONは前半に飛ばしすぎたためペースダウン。残り5分のところでBlucky、エコノ亀吉3.7号に相次いで抜かポジションを落とす。

レースの最終周となる41周目、ファラデーマジック2は50km/hを超えるラストスパートでトップを猛追し、最後の折り返しを超え、コントロールラインまで残り約200mの地点でつばさ54号をついに捉える。そして1時間58分頃、約30m差をつけを先に通過する。

その後、つばさ54号はファラデーマジック2を追い越し、コントロールラインまで残りあと600m地点の折り返しに差し掛かる。
ここで2時間が経過し、レース終了。そのままつばさ54号、ファラデーマジック2の順でコントロールラインに戻りチェッカーフラッグを受ける。


この勝負の明暗を分けたのは、前日の公式練習前のブリーフィングの時であった・・・。大会主催者側からは、「2時間が経過して最初に帰ってきた車がコントロールラインを通過し、5分以内に先にコントロールラインを通過した車が上位となる」という、ルール説明がなされた。

これに対し、エントラントから「一定の時間内に限られたエネルギーを使って走行距離を競うという競技の趣旨とズレがあり、わかりにくい」という指摘が出され、first step AISIN AWの中村氏からは「菅生大会(や豊橋大会)などと同様に、2時間以内に走行した周回数が多い順で、同一周回数の場合は先にコントロールラインを通過した方が勝利する」という方法が提案された。主催者側とエントラントの双方による合議の上でわかりやすいルールに変更されたのである。

このレギュレーション変更にしたがって、ファラデーマジック2が優勝し、つばさ54号は2位となった。その結果、全8戦からなる2007 WEM GP戦のうち、第1戦のバンコク、第2戦の秋田、第3戦の豊橋に引き続き第5戦の山梨で4勝目を勝ち取り、残り3大会の規模が秋田大会並の出場台数にならない限り、今シーズンの総合優勝を手中に収めたといえる。
ジュニアクラスでは、
長野工業高校のS.P. Evolution ver.9とBig Wave ver.7が、それぞれ35周を走行し1位と2位。 浜松工業高校機械研究部のMARSは33周を走り3位となった。(k)

2007 World Econo Move in JAA 本選結果
順位 チーム名 車名 周回数
1 東海大学チャレンジセンター ファラデーマジック2 41
2 first step AISIN AW つばさ54号 41
3 豊橋創造大学T-Works

BLucky

39
4 チームうにゃにゃん亀吉 エコノ亀吉3.7号 39
5 チームスーパーエナジー GRIFFON 39
6 Team Bizon Gilles 07 38
7 PROJECT MONO◇TTDC

MONO-X

37
8 Team ENDLESS SUPER CALPAS 35
9 チーム・ヨイショット!ミツバ HyperTESLA 35

2007 World Econo Move in JAA 本選結果 本戦ラップタイム推移
注:本計測結果はZDP独自の計測結果の為公式記録ではありません

first step AISIN AWの中村昭彦さん
今回はバッテリとキャパシタを並列にしたり、切り離したりを、スイッチで切り替えました。
折り返し手前で昇圧回生したときはキャパシタのみに電流を入れ、再加速時には最初はキャパシタから使いました。
キャパシタ電圧が電池電圧と同じになったら、バッテリと並列に接続。バッテリ電圧よりもキャパシタ電圧が低くなりすぎないよう、キャパシタに向かってのみ電流を流せるダイオードを入れました。
でも、1周分エネルギーマネジメントを間違えてしまいました。大阪では必ず借りを返すので、東海大はちゃんと出てくださいよ。

T-Worksの兵藤さん
最後にGRIFFONを抜くことができ、表彰台に乗れてよかったです。

Team BIZON監督の房間義明さん
昨日よりも記録をあまり伸ばせなくて負けました・・・。東海大はもう次の大阪に出なくていいから、表彰台に乗れるチャンスをうちにください。

東海大  木村英樹
山梨大会に向けて、
(1)バッテリ+回生用キャパシタでたまった電荷は上乗せで消費
(2)菅生戦法(バッテリからDC/DCで定電流しキャパシタでエネルギー平滑)
(3)変則菅生戦法((2)の菅生戦法の回路は同じで、下りはモータを切り離して空走)
の3案のどれがよいか学生に選んでもらいました。作戦選択の幅とエネルギー効率に優れた、(2)か(3)が選べる回路を組みました。
今回のタイ製バッテリは日本製と同等か若干いいくらいの感じでした。果的には、レース前半はセーブしすぎたことになります。大阪は遠いので、学生の経済的負担が大きいのでどうかな? NATSは近いので出場を予定しています。
菊田剛広
予選でパンクするまでの短い間、(2)、(3)、(2)と(3)の中間などを試しましたが、今回は(2)と(3)の間が調子がよかったみたいです。
昨日の夕飯を食べているときは、こんなに走れるとは思っても見ませんでした。木村先生のシミュレーションも、当てにならなくなったと疑ってすみません。


関連リンク:
07World Econo Move Grand Prix http://www2.ogata.or.jp/wem/wemgp/07wemgp/07wemgp.htm
Team Bizon blog http://ecorun.blogspot.com/

WEMGP第5戦 山梨 予選、つばさ54号がトップ 2007/09/01 20:30


9月1日、山梨県韮崎市の学校法人日本航空学園の滑走路上で、2007 World Econo Move in JAAの予選となる公式練習が行われた。

周約1800mのコースは、一見するとフラットに見えるが、そのほとんどが1%勾配であり、一部に2%勾配を含む。エコランカーにとって1%勾配は、空走状態でもどんどん加速していくほどの傾きであり、登坂時も平地の2倍程度のパワーが要求されるので、意外と難所である。
そのため、上りで電流を食わせ下りは空走するか、キャパシタに定電流充電しながら走行するパターンの選択に迷うチームが多いようであった。

しかも、その両端に2カ所の折り返しがあり、とくに下った側は車の勢いがつき、そのまま突っ込んだのではコーナーを曲がりきれない。そこで、回生ブレーキを利用するチームが多かった。また、この折り返しの途中には段差があり、車体の底を擦るチームが多かった。その影響でカーボンが剥がれ、パンクするチームも多かったように感じる。

 

今回のバッテリーは、古河電池のFT-4L BSの金文字仕様。同社のタイ工場で製造されたものである。WEM GP第1戦のバンコク大会で投入されたものと同じ印字であるが、これまでの日本製と同様な特性になるように調整されているそうである。

スタート前車検の遅れから予定時刻を10分過ぎた15:10に、レースがスタート。33台の電気エコランカーがスタートした。

Team BIZONのGILLES 07、スーパーエナジーのGRIFFON、東海大学チャレンジセンターのファラデーマジック2、first step AISIN AWのつばさ54号などが好スタートを切り、3分程度のラップタイムで走行する。
昨年優勝した、PROJECT MONO◇TTDCのMONO-Xはスタートに手間取り、大きく後れをとる。

 

レース開始後15分、ファラデーマジック2とGRIFFONが相次いでパンクし、早々にレースを去る。

つばさ54号はその後、2分40秒台のラップタイムを出すなど安定した走りを見せ、首位を走行する。このつばさ54号と構成が近いBLuckyがその後に続く。
1時間20分が過ぎ、MONO-Xがモータコントローラのトラブルで停止。

残り10分には2位を走行していた豊橋創造大学T-WorksのBLuckyもパンクでストップ。それ以降を走行していたGILLES 07、うにゃにゃん亀吉のエコノ亀吉3.7号、Team ENDLESSのSuper CALPUS、ヨイショット!ミツバのHyper Teslaの順で、BLuckyをレース最後に追い抜き上位に進出した。ジュニアクラスは、長野工業高校のS.P. Evoluion ver9がトップとなった。(k)

2007 World Econo Move in JAA 予選結果 
順位 チーム名 車名 周回数
1 first step AISIN AW つばさ54号 38
2 Team Bizon Gilles 07 38
3 チームにゃにゃん亀吉 エコノ亀吉3.7号 37
4 Team ENDLESS SUPER CALPAS 35
5 チーム・ヨイショット!ミツバ HyperTESLA 34
6 豊橋創造大学T-Works

BLucky

33
13 PROJECT MONO◇TTDC

MONO-X

17
17 チームスーパーエナジー GRIFFON 8
18 東海大学チャレンジセンター ファラデーマジック2 7
 

 
 

first step AISIN AW 監督 中村昭彦さん
つばさ54号ではじめて2時間をまともに走りきったんじゃない?

Team BIZON 香西さん
うちはマイペースで最後まで走り切れました。

スーパーエナジー ドライバー 安藤さん
内田監督からトップ追いかけろという指示があり、折り返しを高速で突っ込み過ぎてパンクです。

東海大学チャレンジセンター ドライバー 菊田剛広
久々にパンクしてしまいました。明日は見ていろよ!


関連リンク:
07World Econo Move Grand Prix http://www2.ogata.or.jp/wem/wemgp/07wemgp/07wemgp.htm
Team Bizon blog http://ecorun.blogspot.com/

WEMGP第4戦 菅生 スーパーエナジー優勝 2007/08/19 15:00


2007 World Electric Vehicle Challenge in SUGO(開催地:宮城県 スポーツランドSUGO)、決勝。

空一面に雲に覆われ日射もなく涼しかった昨日の車検・フリー走行だったが、決勝当日は、青空と強い日射が路面温度を上げる夏らしいコンディション。

昨日と今日の公式練習のタイムで、スターティンググリッドが決定する。トップは、TeamBizonのGilles07 3'43、昨日の予選トップタイムを出していたたチーム・ヨイショット!ミツバ/HyperTESLAは、3'56で2位。3位には、若松第一高等学校/若一号が、3'59と、ここまでが4分を切るタイム。チームスーパーエナジー/GRIFFONは今日の公式練習は出走しなかったが、昨日の4'17のタイムで4位につける、。昨年優勝のfirst step AISIN AWは新車、つばさ54号は今日ようやく1Lapするが、駆動系のトラブルにて途中でストップし、記録はその1周のみ。豊橋創造大T-Works/BLuckyは、ピットに戻ることはできたが、2台のうち1台のモータを焼いてしまい、モータ交換をしなければならない状況。

今年は車体をスーパーモスラに、ドライバーを菊田から木村聡海に変更したZDP。昨年の失敗を生かし、前日の車検には間に合ったが、結局出走の準備が間に合わず、公式練習で車を走らせることなく、ぶっつけ本番でのレースとなってしまった。

 

公式練習で、モータ交換が必要となってしまったT-Worksが、グリッドに並ぶ前に、レースは13:30にスタート。レース時間は2時間。

1周目、first step AISIN AWが痛恨のパンク。トップで戻ってきたのは、最後尾からスタートしたZDPスーパーモスラ。続いて予選上位の集団が続く。

2周目が終わり3周目に入った最初のコーナーで、スーパーエナジーが、スーパーモスラをかわし、トップに立つ。

4周目、チームスーパーエナジーは、1台だけ4'20台でのラップで後続との間隔を広げる。2,3位はほぼ並んで、Gilles07,HyperTESLAが4'40台。スーパーモスラは、5'21までラップを落とし4位で通過するが、次の周回で、コース上に止まってしまう。

 

レース開始30分後、つばさ54号は、パンクを修理し再スタートし、4'30台のラップでレースに復帰。ひたひたとマイペースで走るPROJECT MONO TTDC MONO-Xが、4位に浮上。

レース半ばを過ぎた残り時間50分、T-WorksのBLuckyはようやく修理を終え、ピットスタートでコースへ入る。ここまで上位の順位は変動は特に無く、トップのチームスーパーエナジーは16周目で、後続に1LAP以上あけてトップをひた走る。

レースに動きが出始めたのはレース時間残り30分、3位を走っていた、チームヨイショット!ミツバがパンクし20分のタイムロスでレースへ戻るが、もはや表彰台には届かない。

 

そして、エネルギーマネージメントに差が出る時間が訪れる。レース残り15分で、2位を走行していた、TeamBizonが、21周目で6'0台までペースダウン。これで同一周回で、背後につけていたMONO-Xも5'50台と、2台でタイムを落とす。

レース残り10分、2台の1周後に、30分のパンクのロスを取り戻す4'0台のラップで追い上げるつばさ54号が迫る。

レース時間残り6分、MONO-XがTeamBizonの先にコントロールラインへ現れ2位に浮上。さらに、つばさ54号が、4'00のラップでTeamBizonよりも先にコントロールラインへ現れ、Bizonと同一周回に並ぶ。

レース時間残り2分、ダンロップの坂を上れないBizonをかわして、つばさ54号がコントロールラインを通過し逆転。そして、Bizonがダンロップの坂を上れないまま、チェッカーが提示された。(s)

2007 WEVC in SUGO 決勝結果
順位 No. チーム名 車名 周回数
1 O-19 チームスーパーエナジー GRIFFON 26
2 O-18 PROJECT MONO◇TTDC

MONO-X

22
3 O-17 first step AISIN AW つばさ54号 22
4 O-20 Team Bizon Gilles 07 21
5 O-31 チーム・ヨイショット!ミツバ HyperTESLA 20
6 O-23 Team ENDLESS SUPER CALPAS 18
 
優勝:チームスーパーエナジー/GRIFFON

 
 

チームスーパーエナジー 内田雅之さん
予定以上でした!ただ、最後ちょっとバッテリーが持たなかったですね。優勝はこの車では初めて、この大会の走行正方向になってから初めて、1997年以来の10年ぶりの優勝です。

PROJECT MONO TTDC 山本昌治さん
豊橋で実戦投入できなかったコントローラを、投入することができました。うちは22周を狙っていたので、後半大きくペースを落として蓄えました。

first step AISIN AW 中村さん
54号が、ようやく走りました。1周目のパンクは、スタート前にごたごたあって、ラテックスチューブを変えられずにパンクしてしまった。ぎりぎりでしたが、レースは楽しめましたよ。

Team Bizon 香西さん
ちょっとギヤ比を攻めすぎたかな。電池に一個ハズレが入っていたのか、最後思ったほど走れなかった。

チームヨイショット!ミツバ 木村正勝さん
最後はスローパンクチャでした。もったいない事をした。でもトップを狙うには、車体重量に20kgも差があるので、次は車体とドライバーを軽くしないと、何ともならないです。

T-Works 兵藤さん
改造していたモータが往ってしまったので、急遽ノーマルのモータを借りて、何とか走らせることができました。でも、午前5時に出ている時点で、今回はダメだったんです。

ZDP 籾井基之
180度通電のSWがONに。これで出力1.5倍の全開。86km/h以上出てしまった。そして、最後は、モータコントローラのヒューズが飛んだ。事故にならなくて良かった、反省。

ZDP ドライバー木村聡海
久しぶりに菅生で乗って、やけに早ペースだと思ったら、そういうことだったのか。


連リンク:
2007 World Electric Vehicle Challenge in SUGO http://www.sportsland-sugo.co.jp/motorsports/event/20070818/
Team Bizon blog http://ecorun.blogspot.com/

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