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 BackNumber〜2011座談会

 新春特別企画 - ZDP座談会2011 2011/01/01 00:00

新春特別企画、ZDPメンバーが1年の活動を振り返る『ZDP座談会』。今年もぶっちゃけトークで、記事にはできなかったあの話題、今だから言えるあの噂をお伝えします。ご意見・ご感想・苦情は、こちらからお寄せください。

目次



籾井 基之
(株)本田技術研究所 勤務。
Tachyon/モスラを設計。
【秋田】

BackNumber〜2010春2 http://www.zdp.co.jp/2010/2010spring2.html

S:まずは初戦の秋田から。去年はタイも無かったし、そもそも、初戦の時点では、WEM GPが成立する3戦があるのかすら、危うかった。

木村:ここは、籾井君から・・・

池上:おめでとうございます、秋田2連覇!

籾井:今までさんざん苦労したけど、一台良いのができたおかげで、あっけなく連勝。
とはいっても、あれを作るのには、それまでの12年分の活動のエッセンスが凝縮されていたわけですから。

木村:12年といったら、干支が一周するくらいですよ(笑)。長いなぁ。

籾井:これを言うと、悔しがられると思いますけど、Tachyonで2009年初優勝したときは、first step AISIN AWの中村さんがいなかった。
2010年は、直接対決で勝てたから、これで本当に優勝できたという気持ちで、うれしかった。


木村 英樹
東海大学工学部 教授。工学博士。

木村:2年目になって、安定度としてはどうでしたか?モータコントローラとか。

籾井:コントローラは良いですよ。

S:あれ?回生が使えなかったんじゃなかったっけ?

籾井:いや、使えていましたよ。一昨年のデビュー戦では、回生のメータが壊れましたけど。

辻岡:あの時は電話で『回生が壊れた』としか聞こえなかったから、焦っちゃって・・・

佐川:辻ちゃんは東海大のピットに来て『回生が壊れた。ヤベーよ!』と言いながら、落ち着き無くピットの辺りを、ずーと、うろうろ歩き回っていた。なのに車は余裕で走っているし・・・

辻岡:今にして思えば、一番オカシかったのは、自分だったかも。

木村:それに比べたら去年は、だいぶ落ち着いた雰囲気でエネマネしていましたね。

辻岡:いやそんな事なかったですよ、僕がすごい貧乏揺すりしていたの見ていましたよね。


池上 敦哉
ヤマハ発動機(株)勤務。ZDPチーフエンジニア。Tokai Challenger/でんちくんシリーズを設計。

池上:中村さんに比べたら、たいしたことないですよ。

籾井:あれ知らなかった。テレビ番組をみて、あんなに貧乏揺すりしていたなんて。

木村:一応これで90km越えの記録。

籾井:ようやくという感じです。なかなか東海大のファラデーマジック2の記録は破れませんが。なぜですかね?技術的に追いついていないのか?それとも・・・

木村:何となく、あの年2008年のバッテリーは出来が良かったような気がする。

佐川:あの年のバッテリーは、タイで初めて生産したロットで、容量的にアタリだったような。

S:たしかに、つばさ54号が同じ車体で、2010年(88,492km)より2008年(89,438km)の方が良い記録でしたね。

木村:うちも2008年はミシュランラジアルタイヤ無しで、89km走れた。バッテリーの容量的には、2008年がピークだったのかもしれない。


辻岡 毅
(株)本田技術研究所 勤務。
東海大ソーラーカー研究会出身。

S:もしかして、電解液が少し濃かったとか?

木村:電極が1枚多いという噂も聞いた。

池上:初回サービスで、具だくさん、濃いめだったのか?

籾井:辻岡コントローラも、無事に動いて良かった。

木村:今や籾井研究所になっていますよね。普通個人で、絶縁入力のオシロとか、持っていませんよ。

辻岡:僕は持っていますよ。

木村:だから、あなた方は、異常なんだから。

S:今年はどうするんですか?

木村:今更鉛というワケにはいかないので、燃料電池で一発当てましょうという方向でいくしかない。

S:ファラデーマジック3は作らないんですか?


佐川 耕平
富士重工業(株) 勤務。東海大、東海翔洋高OB。Tokai Challengerドライバー。

木村:作りたいんですけどね・・・。

池上:あれ?ファラデーマジック3は、去年の秋に完成しているはずじゃなかったっけ?

籾井:去年の秋田で、木村研の徳田君が『Tachyonの連覇を止める為に、作ります』って、宣言していませんでしたか?

佐川:もう図面を書き始めています、とか言っていたような。

木村:もっと言うと、ファラデーマジック3は彼の修士論文になる予定なので、それができていないという事は、もう1年研究室に残るという事かな。

池上:ベニヤのモックアップを作るところまでは見た。ホワイトボードに日程がかかれていたけど、ソーラーカーの時の実績からも、そんなスケジュールでは絶対無理だよ、と思っていた。(笑)

木村:もう少しキックー(菊田)が情熱を燃やしてくれると違ってくるんですけどね。ファラデーマジック2を作った時は、『これで負けたらまたすぐ作る』ぐらいの事を言っていたのに、あの情熱はどこに行ってしまったのか。
燃料電池は、去年スゴイのを見つけたんですよ。計算上は、2時間25V3Aが、ずっと出力できる。これなら鉛バッテリーに負けるはずがないのに、去年は勝てなかった。

辻岡:水素を使い過ぎちゃったんですね。


池田 信
本職は『流しのレーシングカーデザイナー』。現在は(株)デコに勤務し編集業の傍らZDP事務局を担当。

木村:確かに、ちょとばかり使い過ぎちゃったんだけど、あれは無しだよ。秋田大会のレギュレーション第21条では、『バッテリや水素ボンベが支給され、それぞれの性能に合わ せた走行計画のもとにバッテリや水素を使い切って走行した距離を競う競技である。』となっているの に 、『与えられたエネルギーを使いすぎた』といって、減算されるんだから!(笑)

辻岡:どうして、ああなっちゃったんですかね?

木村:今までは、水素を規定の量を計ってボンベに入れていたんだけど、計って入れるのが、簡単に言うと、めんどくさくなっちゃったんだよね。なのでとりあえず多めにでもボンベには入れておいて、後で使った分を計算する方法になった。で、使いすぎてしまうと、ペナルティ。バッテリーに置き換えると定格3Ah出すところを、3.1Ahとりだしたら、ペナルティという感じ。(笑)使い切りが、このレースの良いところだと思うんだけど。
あとは、ドライバーの伊藤君と菊田を比較して、菊田の方が運転がうまかったのではという疑惑も生まれてきているんですよ・・・。

佐川:伊藤君は確かにソーラーカーでも、スロットルが・・・

辻岡:確かにレース中、コーナー出口の加速とか、ずいぶん思い切っているな、という感じがしていました。

木村:ハーフスロットルというのを、あまり知らないようで、電流計なんか見ていないんだよ。

佐川:ソーラーカーの時も、『加速時どうしたらよいですか? ボリュームを3段階ぐらいで、キュッ、キュッと、上げていけば良いですか?』とか言っていた。

S:電流計の数字見ながら、じんわりスロット開くとかやらないの?

辻岡:使いすぎはそんなところにも、原因があったのか。

木村:最初の秋田の時は、スタートでゼロ発進から全開でしたからね。よくぞ持ったぞ、トランジスタという感じ。

池上:危ない、危ない。

木村:でも燃料電池で総合4位って、あんまり褒めてもらえないのかな?

辻岡:まず使いすぎていますからね、燃料を。

木村:燃料を使いすぎたといっても、実走行距離では2位88km。2km減算されたとしても、歴代の燃料電池で考えたら、この記録はすごいでしょう?

S:歴代というなら、燃料使いすぎて減算なんで、WEM史上初ですよ。こんな公式通知が出たんだと、 びっくりしましたよ。

池上:あの充填方法の件が公表されたのも、結構直前でしたよね。

木村:東海大は燃料電池に参戦してから記録を伸ばし続けいていて、このままの記録で伸びたら、今年は90kmを楽々越えていないと行けないペースですからね。

佐川:でも、何もしていないじゃないですか。

木村:でも、5km記録をのばすのは堅いかな。

辻岡:来年が楽しみですね。先生がどんな手を打ってくるか。

木村:でも、根性が・・・最近池上さんの気持ちがよくわかります。
そしてお金が・・・燃料電池また新品\30万買わないと。まぁ、籾井研究所の設備費に比べれば、かわいいかな。

辻岡:池上さんは、昨年のレースはどんな気持ちで臨んでいたんですか?

池上:私?(笑)

木村:よく毎年、やっていられるなーと?(笑)

辻岡:いやぁ、時間が無い中でどういう観点でやろうとしているのかという点が・・・

池上:それは、あの車(キットカーのマジカルでんち君)でちゃんと完走した事がないから。コントローラが壊れたり、パンクしたり。

S:去年も本戦で本来のコントローラが動かなくて、ノーマルのコントローラに戻していますね。

池上:そうか・・・あの車、今までまともに走った事ないのか。

辻岡:やりきれていない気持ちで、続けているんですか。

佐川:眠れる獅子?

木村:いや、でもコントローラの問題だけではない気がする。キットカーのマジカルでんち君は、どう考えても、そんなに走りそうな気がしない。

池上:言っておくけど、タイ仕様の時は、アッパー込みで3日半で作った車ですからね。

木村:以前BIZONとミツバとスーパーエナジーがテストをして、剛性が出ない車体は記録が伸びないという事を検証していますから、あの車じゃダメなんですよ。

池上:逆に言うと、あの剛性のない車でも、6位ぐらいまでには入れると。

木村:いいんですか?天下の池上さんが、6位ぐらいで。

池上:いいんですよ、もう。がんばっても、手間かかって疲れるだけだから・・・・(笑)

S:来年、房間さんは新車で出てきますよね?新ガレージで製作中。

木村:GHの田村君が、毎週末房間さん家に行って、雌型はもう完成しているはず。

池上:田村君は恐ろしい事に、Tachyonの形状データを持っていますから。
(編注:Tachyonは、雄型の削り出しをGHクラフトに依頼している)

木村:それはコンプライアンス上、流用されることは無いんじゃないの?

籾井:本当は、個人の田村さんにデータを渡して無くて、GHクラフトの田村さんに渡している事になっていますからね。

木村:田村君は、このあいだ東海大に遊びに来たときに、ファラデーマジック2の3Dモックアップを、お土産げとかいって、もらいましたよ。

籾井:それは、キックーが、田村君にデータを渡しているからでしょ。

木村:そうなんですか?でも同じ要領で、Tachyonの風洞実験とかやれそうな感じでしたよ。

籾井:風洞以前に、CADデータが渡っているから、CFD解析やっているんじゃないかな。

辻岡:電装系も、元ミツバの柳原さんが入るから強力ですよ。

池上:みんな、本気出すの止めようよ。

木村:でも、秋田で1回でも優勝してみたいという思いはみんな強くて、籾井君はその気持ちが良くわかるでしょう?

籾井:もちろん!

木村:今年の燃え方でいうと、fist stepの中村さんと、TeamBIZONの房間さん・田村君の戦いになるのではないかと。



ZDP編集長。

池田:房間さんとこ、雄型は、自作のCNC(Computerized Numerical Control)ルーターで削っているらしいね。

辻岡:すげ〜。工具から自分で作ってしまうなんて、時計職人みたいですね。

木村:かなり田村君は燃えていましたよ。『絶対に優勝する』と言っていた。

池上:そういうときは、しくじるんだな。

籾井:BIZONの新車は、Tachyonにそっくりだと聞いていますが、

池上:コンセプトも、構造自体もそっくりだという噂。

S:なんだか中国車のようですね。

辻岡:インスパイアされたんですよ。

籾井:実はこんな時のために、去年の製作講習会のテキストは、細かい寸法もわざと詳しく公開してあります。いかにパクッたかが、わかるように。

木村:Tachyonはドライバーが籾井君で設計されているけど、もっと小さなドライバーが前提で設計するのならば、さらに車体は小さくできるんじゃないの?

籾井:まずはそうしてくると思いますよ。特に腰の幅が小さいと、あれよりも小さくできます。腰の幅からトレッドが決まって、トレッドが決まると車体の全幅が決まり、そこから最適な全長が決まる。

木村:腰が10mmちがうと、全長はもっと変わるよね?

籾井:全長は、その3倍ぐらいは変わる。あとは、勇気を持って、もっと全長を短くカットできるかどうかかな。
そういえば、トシヤンさんも新車作ってましたね。来年デビュー出来るかな?

S:今年の大会が楽しみですね。


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【菅生】

木村:去年の大会からレギュレーションが変更になって、鉛以外の電池も積めるようになったんですよ。で、池上さんはそのレギュレーションを見て、高容量なリチウムイオン電池を厳しくする事方向で調整をしたんだけど、リチウムイオン電池に気を取られていたら、結果ニッケル水素電池を搭載するとすごく有利なレギュレーションになってしまった。

池上:自動車雑誌に載っているリチウムイオン電池は安全性とか寒冷地対策を考慮してスペックがかなり低めなんだけど、自動車用ではなくパソコン用とかは、容量的に高性能なんだ。なので、自動車用の低めのスペックでレギュレーションを作ると格差が生じてしまうから、その点のレギュレーションを修正したけど、後で見たら、ニッケル水素がノーマークで、すごい事になってしまった。

木村:エネループとか積むと、かなり有利になるんですよ

S:じゃあ、みんなニッケル水素で走ったの?

池上:いや、そんな事にはならなかった。
電池探し競争は大会の趣旨にそぐわないから、あらかじめこの情報を事前に流して、紳士協定で上位勢は、前大会と同じ鉛バッテリーでレースが行われた。

籾井:本当は僕も出たかったんだけど、Tachyonになって14インチになったから、今までの資産が使えなく、合うモータが無くて出られなかった。仮にモータがあったとしても、車体が小さすぎて、あの大きな鉛バッテリーが入るのかも怪しい。

木村:で結果は、AISIN AW、ミツバ、仙台第2工高という順位か。みんな鉛電池です。

辻岡:仙台第2工高の佐藤先生強いですね。秋田も10位ですからね。

池上:ヤバイ、このままだと抜かれちゃうぞ!


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【NATS】

BackNumber〜2010秋1 http://www.zdp.co.jp/2010/2010autumn1.html

籾井:何であんなにひどかったんだろうか・・・

辻岡:最初の10分ぐらいで、オカシイと思った。

木村:電池の状態が悪かったの?

籾井:バッテリーの加温が禁止になったんですよ。一昨年までは外からお湯などで暖めてはダメという解釈だったのが。去年会場に行ってみたら、自己発熱でもNGで、出走前車検でバッテリーの温度を測って、外気温より10℃以上温度が高かったらNGと、当日の朝に言われた。急にいわれても、温度計すら準備もできないのに。

辻岡:僕はNATS自体は初めてだったので、レースは面白かったですけどね。ドライバーは菊田だったし、籾井さんはピットにいて、充電用のUPSまで買って気合いは入れていたんですが。でも、この結果は・・・

籾井:発動発電機禁止だったから、電池とDC-ACコンバータがセットになっているからUPSが丁度良いと思ってヤフオクで買ったんだけど、買ったUPSは、停電状態では起動できない事がわかった。結局は、借りたDC-ACで起動はできたけど。

S:そりゃ、UPSは商用電源が断したときの、非常用電源だからね。

辻岡:正弦波出力だし、アイデアは良いと思ったんですけどね。

池上:だから発電機禁止とかすると、上位チームは、そういうくだらない努力をする事になるんだから、意味がないから止めようって言ったのに・・・

木村:僕だったら、エスティマ・ハイブリッド持っていきますね。エンジン切っても、大量のバッテリーとDC-ACコンバータを搭載していますから。

池上:発電機がうるさいのがエコじゃないってことなら、会場の奥の方に、発電機コーナーを作れば、それで解決するのに。

籾井:どうしても発電機がいやならば、コンセント貸してくれればそれでも良い。

池上:それか豊橋方式で、レース開始4時間前とかに、大会本部でバッテリー保管を行う。

20101031 - WEMC in NATS 2010

籾井:それだと、前日にゆっくり充電しておく、ぐらいしかできなくなりますね。

木村:でも一応預ける時に、持ちづらいくらい熱い状態で預けるとかはするんだけどね。(笑)

籾井:置く場所もなぜか電池置き場の真ん中あたりに、風を避けるようにおいたり。

木村:電池をばらばらに置かずに密集して、越冬するテントウムシのように、ぎゅっとまとめて置いたりとかね。

池田:豊橋の大会では、日光で暖まりやすそうなケースで預けようとして、ダメといわれたチームはあったようだけど。

辻岡:大会当日は、台風が迫っていましたね。

佐川:土曜日電話したら、今日は競技が中止になって、やる事無いから、成田空港で見学してますとか言っていたよね。

籾井:そうそう、空港に行って、おいしいモノ食べてビール飲んで、出国気分を味わっていた。

辻岡:レースでは、ミツバさん強かったですね。あのペースについて行けば良かった。
前日のホテルで、去年の記録を抜かなければいけないと言う話になって、昨年優勝したとき1周2分10秒のタイムだったと聞いていたから、じゃあうちは、2分9秒で行こうと、バッテリーの電圧関係なく飛ばす事になった。

籾井:走り出して電圧低めだとは思っていたんだけど、キャパシタをいっぱい積んだからとか、加温をしていないからとか、自分に言い聞かせるんだけど、電圧は正直でした。30分走ったところで、どうもいつもの1時間走ったような電圧に。

辻岡:その後は計算どおりに、1時間で使い切りましたよ・・・。

籾井:しょうがないから路肩に止めて、キャパシタに充電。で、その電力で山を越えて、後は蛇行してという感じで、何周かした。
そのうちドライバーのキックーから『もうこんなもんで、良いですよね?』とかいわれて(笑)。キックーには悪い事をした。

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【Eco car festa他】

S:だれもいっていない?池田さんは行っていないんですか?

池田:さすがにセントラルサーキットは車で行かないと無理だから、行っていないですよ。

S:これで2010年のWEM GP全4戦が終了。

木村:来年グランプリは成立するのかな?

籾井:タイはやらないんですか?

池上:タイは発表しませんね。熊谷さんの留守電では、今にも発表されるような気配でしたが。

木村:一応大会は3月26,27日予定。場所はパタヤサーキットのカートコース。船積みが2月末で、もうすぐアナウンスされるんじゃないかな。

S:今なら羽田からタイに行けますね。

辻岡:年度末だから厳しい。僕はSkypeで参加しますよ、だれかUstream中継してください。

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【鈴鹿】

BackNumber〜2010鈴鹿8耐2H http://www.zdp.co.jp/2010/2010suzuka9.html
BackNumber〜2010鈴鹿ENJOY4I http://www.zdp.co.jp/2010/2010suzuka8.html
BackNumber〜2010鈴鹿8耐1H http://www.zdp.co.jp/2010/2010suzuka5.html
BackNumber〜2010鈴鹿予選 http://www.zdp.co.jp/2010/2010suzuka3.html
BackNumber〜2010鈴鹿車検 http://www.zdp.co.jp/2010/2010suzuka1.html

木村:OSUが2連覇。芦屋大も三瀬君の追突がなければ、どうなったかわからなかったけど。

辻岡:トラブル以外の、OSUの勝因はなんですか?

木村:Panasonicのバッテリーを使った事。

S:Nuna5はPanasonicではないバッテリーを積んでいたような・・・

佐川:Nuna5のドライバーは、誰でしたっけ、ガンダム?

木村:カルロ・ヴァン・ダム。2008年全日本F3チャンピオン。ガンダムは、本人が持ちネタとして言うんだよね。

池上:芦屋は、Panasonicのスペックを知っていて、それを上回る性能の電池を見つけた(野村さん談)らしい。

木村:噂では、サイクル寿命を犠牲にして、容量重視に特化した電池らしい。

辻岡:それソーラーカーレース以外に、どんな用途があるんでしょうか?

池田:ラジコン。

20100801 - SUZUKA 2010 Day2

S:競技では、第1ヒート後の車両保管の件で、一悶着ありましたね。

木村:車両保管の終わった車体を、例年と違って去年は太陽光の当たる側に出した事で、一部のチームが充電できる状態が発生してしまっていた。これに海外チームが抗議した結果、バッテリー解放が1時間前倒しなってしまったんですよ。
これに涙をのんだのが、第1ヒートで比較的バッテリーを温存していた堺市立高校。有利になったのが、バッテリーを使い切ったMAXSPEED。

辻岡:でも、来年も鈴鹿が継続して、まずは良かったです。

佐川:鈴鹿ではなく、もてぎで開催するという話もありませんでしたか?

S:それはZDPのエイプリルフールネタです。

木村:確かにもてぎの方がオーバルコースで高低差もなく、オーストラリアには近いコンディションになりますけどね。

池上:鈴鹿大会については、ソーラーカー製作講習会の時に、大会主催者から告知があるみたいですよ。


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【秋田 】

BackNumber〜2010夏秋田 http://www.zdp.co.jp/2010/2010wsrjiscwsbr.html

S:2日目朝は、再輝さんところの車から、煙が出ていましたね。

池上:配線が燃えたにしては、結構火花が見えましたね。

木村:殆どはスイッチの接点から出ていたみたいですが。すごいのは、その後、割と短時間に直って走 り出すんですよ。そのかわりに、呉港のスイッチが無くなったらしいですけど。

池上:呉港は足回りを壊して止まっていたんだっけ?

籾井:お互い相手の部品を狙っていたんだ。『あれがあれば復帰できる!』と。

木村:そうなんだけど、高崎さんが呉港のパーツをもぎ取りに行ったのが先で、結果、リタイヤしたのは呉港。呉港の武田先生は、何か言いたかったようだけど、先に持って行かれて何も言えなかったらしいよ。

辻岡:レース的にはおもしろかったんですか?

池上:雨がすごかったかなぁ。すごい水たまりだったよ。

辻岡:再輝は、オーバータイム差で玉川大学に負けてしまったんですね。


木村:そういえばZDPは、ソーラーバイシクルのレースに出ていませんでしたか?

池田:あちこちにご迷惑をおかけしました・・・

辻岡:立脇さんから久しぶりに連絡がありましたよ。

木村:小森君や若松君も巻き込まれたとか。

籾井:僕も自ら巻き込まれに、秋田へ行きましたよ。想像以上にひどい有様でした。レース当日もまだ作っていたりして。

S:でも一番の被害者は、池田兄弟ですね。良くまぁあの状況で・・・。

池田:準備期間が短かったのでBE-PALV以来17年ぶりに実弟(元レーシング・メカニック)に車両製作を手伝わせたり、立脇君をはじめ、みんなに配線を手伝ってもらったりしました。本番ではスーパーとんかちはパンクでリタイヤになってしまったけれど、ソーラーバイシクルを漕いだ事が無い人ばかりだから、無理もないでしょう。

辻岡:そもそも、何で出場するという話になったんですか?

池田:東邦薬品のCSR活動の一環として、参加することに。

辻岡:社会貢献で、社会を巻き込んじゃいましたか・・・。でも、結構楽しそうでしたよね。

20100808 - WSBR 2010

S:いや本当に辛いところは、あまり伝えられていない・・・(笑)

池田:まあ、巻き込んじゃったのは私が悪いんですけど、みなさんには楽しんでいただけたんじゃないかと・・・。

木村:大会としては、結構台数多かったですよね。

池田:ソーラーバイシクル大会としては、最近盛り返しつつある状況のようです。

辻岡:たしかに自転車にエコな太陽電池は、今時、良い組み合わせですよね。

池田:出たい人は、ずいぶんいるみたいですね。


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【南アフリカ他】

BackNumber〜2010秋1 http://www.zdp.co.jp/2010/2010autumn1.html#a20101003

辻岡:圧勝でしたね。

S:圧勝って言ったって、ほかは走っていないじゃん。

木村:いや、言い方を変えれば、全出場車中、唯一の完走なんですよ。

S:今回は、インドのソーラーカーは来なかったんですか?

木村:来ませんでしたね。イランのテヘラン大は、ソーラーカーを載せた船が足止め食らって、車が届かず出走できず。グリーンフリーとクラスに、ヤマハの600ccぐらいのエンジンを積んだ、燃料電池のハイブリッド車がいたので、いくら何でもこいつには負けるだろうと思ったら、その車は完走できず。
あと、独から電気自動車が来ていたけどこれも完走できず。

S:結局Nunaは来なかったんですね。エントリーしていたMITも来なかった。

池上:大会主催者のウィンストンと話をして『いや、絶対行かない』とか強く否定しないと、エントリーって事になるんじゃないの?

木村:今回は2回目でメディアの手配がきちんとできていたから、テレビとか新聞に出まくりでしたよ。CNNでも放映しましたし。

辻岡:でも日本じゃ殆どやっていませんよ。目覚ましテレビとか出ました?

木村:出ていませんね、でも地元のTVK(テレビ神奈川)なら出ました。あと、FIAのソーラーカー公道部門のチャンピオンになれましたよ。

S:モナコのFIA表彰式には呼ばれなかったんですか?

木村:呼んでくれって言わないと、招待状が来ないみたいよ。

池上:BE-PALのときは、一応招待状が来ていたような・・・。

池田:でも行けなかったから、そのまま放っておいた覚えが。

木村:レースでは、佐川君が作ったコントローラが不調でねぇ。

S:単に『モータコントローラが不調』って書いたら、ミツバから苦情が来た。

辻岡:だから、『モータコントローラ制御用自作マイコンの不調』って書いてあるんだ。
でも、なんでコントローラの上に、コントローラがいるんだ?

佐川:今ミツバのモータコントローラは、CAN(control area network)で制御しているんですけど、それに加えて、ソーラーの発電やら積算計も表示させたかったので、CANの機能を集約させたら、ちょっと失敗しちゃって・・・。

木村:それでコントローラが突然死して危ない、という事になって、途中は三瀬君と佐川君でドライバーを回す羽目に。

池上:バックアップ体制はなかったんですか?ノーマルに戻しちゃえば良いんじゃなくて?

木村:そうなんですけど、直った直ったって、毎朝佐川君が言うから(笑)、じゃあテストしてみようってことで、佐川君を乗せてみる。すると、佐川君が運転しているときは動くんだけど、他の人が運転すると、これが落ちるんだ。

佐川:おかしいなぁ・・・僕が運転するときは、落ちないんですけどね。

S:南アフリカの治安は、大丈夫だったんですか?

木村:全く問題なかったですね。一部の地域は確かに悪いのかも知れないけど、全体としては、2年前よりもだいぶ良くなっている感じ。でも、警察には、また今回も捕まりましたけどね。

佐川:そのときは、群衆に囲まれましたよ。

木村:そのときは、大会本部から妙にトレーラ移動を勧められたんですよ。 その日の町中のコントロールストップも、急遽郊外に変更になったりした。黒人の貧困層の多い町だったらしく、地元との連絡もつけきれなかったらしい。そこにまんまとつっこんでいったソーラーカーは、地元の警察に止めら、さらに群衆に囲まれました。

佐川:でも、良い大会でしたよ。

木村:また2年後の2012年に、開催されるようですよ。とはいえ、南アもレギュレーションを変えるとTokai Challengerは走れなくなってしまうので・・・

S:それは今年のWSCからですね。

木村:その前に言っておくと、秋田もWSR/JISFCも変わります。WSR/JISFCは統合されます。レギュレーションは、チャレンジクラスにシフトする予定ですが、今までの車もアドベンチャークラスとして、引き続き出られます。

S:オリンピアも出られるんですか?

池上:一応出られるんじゃないかな。オリンピアクラスはJAFが少し、レギュレーションをいじっているみたいだけど・・・もういじくる意味もないのにね。

S:もう誰も、オリンピアクラスは作らないですよね。

木村:この辺りの話も、製作講習会で話があると思います。

S:今年、WSCに東海大は出るんですよね?

木村:出ます、としか今は言えません。
出るとすれば、3m^2の化合物よりも、6m^2のシリコンが有利。池上さんともいろいろ考えてみたけど、やっぱり有利。

S:細く長い車体でも、やっぱりダメ?

池田:サンマやカツオみたいな形の。

木村:それも考えたんだけど、やっぱりダメ。
なので、シリコン6m^2を狙いたいんだけど・・・・最悪、今の車体でアドベンチャークラスに出走。

S:それってアリですか?

木村:出られますよ、OSUのように。

池上:スタートの時も後回しになったり、ひどい仕打ちを受けながら。

木村:化合物3m^2だとエネルギー的には厳しいので、ドイツのボーフム大学みたいに少し切り口を変えてみるとか。

佐川:『他の車には、未来が見えません。』とか言ってみる(笑)

木村:でも、勝てるかどうかわからない状況でも戦うというのが、東海大のポリシーですから、とにかく出ますよ!

S:あと日本勢としては、どのあたりが出そうですかね?

木村:芦屋大が狙っているみたいですね。OSUは出るのかな?出るとすれば、シリコンだろうけど、ため込んじゃった化合物セルはどうするんだろう?
あとは、チーム沖縄かな。

池上:沖縄見てきましたよ。ダーウィンにたどり着くまでには、まだ大変そうでしたけど。

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【その他の話題】

■お悔やみ

S:昨年は、オーロラのデイビッドが9/22、酒呑(乃)童子こと櫛引さんが12/20に、永眠されました。
どちらも、あまりに急で、実感がありません。

木村:デイビッドの訃報を知ったのは、丁度アフリカ行っている時でした。確かに言われれば心臓に負担がかかりそうな体型ではあったけど、鈴鹿では普通に元気そうだったのに。なぜ中国に行っていたんでしょうね?

池上:まめにPRとかに動いていたんですね。櫛引さんも、直前までブログの更新していて、毎日楽しく飲んでいると思ったのに。

池田:でも最後は、2,3週間更新が空いていましたね。

S:改めてお二人のご冥福をお祈りいたします。

 

■曇天・プリズム・ソーラーカー連載開始

木村:作者がソーラーカーをやっているわけではないので、作画するには、資料がいるわけですよ。なので、最初モノコックだった車が、後でパイプフレームになったりと。

S:1話目で出てきた8年前の車両が、モノコックで、当時市販されていないミツバモータがついていたり。

木村:あれは一応古めの車という事で、東海大ファルコンそのままなんですよ。金田鉄工所が出てくる展開だと、モノコックボディーはまずい、と、ファルコンの資料提供を求められた時に、コメントはしたんですけど、時間が無いからそのまま行くしかないという事で、ああなってしまったらしい。
一応ファルコンは足回りが鉄なので、そこだけで勝負するのかと思ったら、そうじゃなかった。

池上:今何話目でしたっけ?この間忘年会の時に、誰かが持ってきたの読んだけど、かなりシリアスな状況になってきて、もうソーラーカーじゃなくても良いのかなあという展開だった。

佐川:3話目では、教授がラジコン飛ばしていましたね。

木村:あの佐伯教授は、やっぱり木村先生がモチーフになっているんですかね?

佐川:研究室の散らかり具合や、おもちゃで遊んでいるところは、近いと思います。

木村:単行本はいつ出るのかな?

佐川:そのときは、1話目のモノコックは、直っているはずですよ。

木村:ここでがんばってもらわないと、技術的な内容が含まれる漫画はただでさえ少ないんだから、みんなで応援してあげよう。

池上:技術的な細かい事は気にしないで、みんなで温かい目で見守ってあげよう。

 

■台湾のレース

木村:今年台湾でソーラーカーレースがあるらしいんですよ。明道大が主催で。

S:明道は、オーストラリアとか鈴鹿には来ていましたか?

木村:出ていませんが、燃料電池車はやっていますね。でも、時期が3月らしくて・・・

S:そりゃまた急な、さっきのタイのEVエコランとも重なりそうですね。

木村:燃料電池車の大会の時も、やると決めたらすごい日程で開催したから、今回もやるんじゃないかな?

S:日本から出るチームはあるんですかね?

木村:・・・わからない。東海大のTokai Challengerは3月だと、サウジアラビア2011年ジャナドリア祭に展示されるので、帰ってこれませんね。

池上:台湾ってソーラーカー競技人口あるのかな?

木村:南台科技大学、高雄応用科技大学、台湾大学もWSCに出ていますね。
それに、台湾でも太陽電池やモータ、リチウムイオン電池も作っているんだから、作ろうと思えば作れるでしょう。
『間際でもいろいろ決めて開催してしまうのが、台湾』
とは、東海大からシャープに入社する高津君のコメントです。確かに2009年に台湾で開催した燃料電池車レースの時も、すごかった。


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今年も、よろしくお願い致します。(ZDP一同)

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